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和室は本当に必要?|つくるべき家・いらない家と、代わりになる選択肢

実施設計の教科書#60 和室は本当に必要?― つくるべき家・いらない家 いえのキホン
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実施設計の教科書 #60

寸法(mm)と人の動きから、間取りの「ちょうどいい」を決める。一級建築士の視点で、実施設計の考え方をまとめたシリーズです。

SHEET — 和室の要・不要の要点S = 1:実施設計の教科書 60 / kobayan

結論:和室は、使う理由がはっきりしている家には、とても役立つ部屋です。理由がはっきりしないなら、畳コーナーや多目的室という選択肢もあります。

  • 親の泊まり・仏間・子育て・将来の寝室など、使う理由があるなら和室が向く
  • 床に座る暮らしが少なく、来客も少ないなら、なくても困らないことが多い
  • 畳コーナーや多目的室で、和室の良さの一部を取り入れられる
  • 和室をつくる面積で、LDKや収納を広げる選択肢もある
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「とりあえず和室」はやめたほうがいい

家づくりで、「とりあえず和室を一部屋」という希望はよく聞きます。でも、使う理由がはっきりしないまま和室をつくると、物置になってしまうことも多いものです。

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和室が「必要な家」

こんな家なら和室の使い方
親や親せきがよく泊まりに来る客間
仏壇を置く仏間
小さな子どもがいる、これから生まれる昼寝、遊び場、おむつ替え(#58)
床に座ってくつろぐのが好きくつろぎの場所
将来、1階で寝る可能性がある将来の寝室(ライフスタイル #08)

和室が「なくてもいい家」

  • 来客が少なく、泊まりの客はほとんどいない
  • 床に座るより、ソファや椅子で過ごすことが多い
  • 面積に余裕がなく、LDKや収納を優先したい
  • 畳の手入れ(換気・掃除・表替え)が負担

代わりの選択肢

選択肢特徴向いている家
畳コーナー(小上がりなど)LDKの一角に畳。面積が少なくて済む子育て、くつろぎに使いたい
フローリングの多目的室用途を変えやすく、家具も置きやすい客間、書斎、将来の寝室
置き畳必要なときだけ畳の場所をつくれるとりあえず試してみたい

和室の良さ(床に座れる、寝転べる、客間になる)の一部を、面積や費用を抑えて取り入れる方法です。

面積とのバランス

和室を6畳つくると、そのぶん、LDKや収納、ほかの部屋に使える面積が減ります。和室で得られるものと、ほかに使ったときに得られるものを比べて決めましょう(#56 和室の広さ)。

よくある失敗

  • とりあえずつくった和室が、物置になった
  • 仏壇を置いたら、ほかの用途に使いにくくなった
  • 和室のせいで、LDKが狭くなった
  • 畳の手入れが負担で、使わなくなった

和室の要・不要を決める5つの問い

  1. 和室で、普段何をするか:具体的な場面が3つ以上あるか
  2. 泊まりの来客はどれくらいか
  3. 仏壇を置くか
  4. 将来、1階で寝る可能性はあるか
  5. 代わりの選択肢で足りないか:畳コーナー、多目的室
👓 建築士のメモ

「和室はあったほうがいいですか?」という質問には、いつも「そこで何をしますか?」と聞き返すようにしています。答えがすぐに出てくる家は、和室が役に立つ家です。迷うなら、畳コーナーや多目的室で十分なことも多いと思います。

わかっていること、いないこと

テーマわかっていること注意点
和室の使われ方使う理由がはっきりしない和室は物置になりやすい、というのは設計の実務でよく聞く話家族の暮らし方で大きく違う
畳の手入れ換気や掃除、数年ごとの表替えなどが必要畳の種類(い草・和紙・樹脂)で手入れの手間は違う
代わりの選択肢畳コーナーや多目的室で、和室の良さの一部を取り入れられる客間として閉じられるかは、つくり方による

和室を決める前に確かめたい5つのこと

  • □ 和室で普段することが、3つ以上思い浮かぶか
  • □ 泊まりの来客の頻度を考えたか
  • □ 仏壇を置くかどうか決めたか
  • □ 将来、1階で寝る可能性を考えたか
  • □ 畳コーナーや多目的室と比べたか

和室の要・不要のよくある質問(FAQ)

Q. 和室があると、売るときに有利ですか?

地域や物件によりますが、最近は和室の有無より、使いやすい間取りや収納のほうが重視されることが多いようです。

Q. 畳の手入れは大変ですか?

い草の畳は、換気や掃除、数年ごとの表替えが必要です。和紙や樹脂の畳は、汚れや傷みに強く、手入れが比較的楽です。

Q. 和室をつくらず、あとで置き畳にするのはどうですか?

費用を抑えて試せる方法です。ただ、扉で閉じて客間にすることはできないので、泊まりの来客が多い家は注意しましょう。

まとめ|和室は、使う理由があるならつくる

  • 和室は、使う理由がはっきりしている家に役立つ
  • 理由がはっきりしないなら、なくても困らないことが多い
  • 畳コーナーや多目的室という代わりの選択肢もある
  • 和室の面積で、ほかに得られるものと比べて決める

和室は、つくるかどうかより、そこで何をするかが大切です。家族の暮らしを思い浮かべて、自分たちに合う答えを見つけてください。

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この記事を書いた人|メガネ建築士(一級建築士・ハウスメーカー設計士/150棟以上の住宅設計)
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