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キッチンの実施設計 完全ガイド|広さ・高さ・レイアウト・カップボード・パントリー・ゴミ動線を寸法で決める

実施設計の教科書#26 キッチンの広さは何mm必要?― 奥行2400mm・幅3400mmが設計の基準 いえのキホン
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実施設計の教科書|キッチン 完全ガイド

寸法(mm)と人の動きから、間取りの「ちょうどいい」を決める。一級建築士の視点で、実施設計の考え方をまとめたシリーズです。

SHEET — キッチンの要点S = 1:実施設計の教科書 / kobayan

結論:キッチンは設備ではなく作業空間です。対面キッチンとカップボードなら、奥行2400mm×幅3400mmが基準。高さ・通路・収納・ゴミの置き場まで、寸法で決めます。

  • 奥行き:キッチン約1000+通路約900〜1000+カップボード約450=約2400mm
  • 作業の通路は1人なら900mm、2人なら1000〜1200mm
  • 作業高さは身長÷2+5cmが目安(身長160cmなら約85cm)
  • 分別ゴミは3つで幅約900mmのゾーンを図面で確保

キッチンは「設備」ではなく作業空間

キッチンを選ぶとき、扉の色や食洗機、コンロなどの設備に目が行きがちです。でも、毎日の使いやすさを決めるのは、通路の幅、作業の高さ、物の置き場所といった寸法です。

キッチンの広さ:奥行2400mm×幅3400mmが基準

方向計算(対面キッチン+カップボードの場合)合計
奥行き対面キッチン(腰壁込み)約1000mm+作業通路約900〜1000mm+カップボード約450mm約2400mm
幅キッチン本体約2550mm+冷蔵庫約700mm+すき間・壁約3400mm

作業通路は何mm必要?

通路の幅使い心地
約800mm1人ならぎりぎり。引き出しを開けると通りにくい
約900mm1人で作業しやすい
約1000〜1200mm2人で作業しても、後ろをすれ違える

冷蔵庫まわりも重要

冷蔵庫の扉は、開くと前に約600〜700mm出てきます。扉を開けて中をのぞき込む人の後ろを、ほかの家族が通れるかどうかも確かめましょう。冷蔵庫の扉の開く向きと、壁との位置関係も大切です。

作業高さ:身長÷2+50mmが目安

キッチンの高さは、一番長くキッチンに立つ人の身長から決めます。目安は身長÷2+50mmです。

身長目安の高さ
150cm800mm
160cm850mm
170cm900mm
180cm950mm

くわしくは#27 キッチンの高さは何mmが正解?で解説しています。

キッチンの高さは何mmが正解?|"身長÷2+50mm"で、体に合うワークトップを決める
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レイアウト比較:I型・ペニンシュラ・アイランド・L型

住宅で多く選ばれているのはペニンシュラ。正解はLDKの広さと、料理を誰とどうするかで決まります。

形特徴
I型省スペースで動線がシンプル
ペニンシュラ対面にしながら面積を抑えやすい
アイランド回遊できるが、両側に通路が必要
L型作業台が広いが、角の収納に工夫が必要

くわしくは#28 キッチンのレイアウト比較で解説しています。

I型・L型・アイランド・ペニンシュラ、キッチンはどれがいい?|形で変わる動線と必要な広さ
キッチンは、形によって作業のしやすさも、必要な広さも、家族との距離も変わります。住宅で多く選ばれているペニンシュラ、I型、L型、アイランドの特徴と、それぞれに必要な広さ、選び方を一級建築士が解説します。

カップボードの奥行き:基本450mm、家電は600mm

食器や小物は奥行き450mm、電子レンジなどの家電を置く部分は600mmあると安心です。炊飯器の蒸気の逃げ場と、家電の高さのコンセントも一緒に計画します。

くわしくは#29 カップボードの奥行きは何mm?で解説しています。

カップボードの奥行きは何mm?|基本は450mm、家電を置くなら600mm
キッチンの背面収納(カップボード)は、奥行きで使いやすさが変わります。食器中心なら450mm、電子レンジなどの家電を置くなら600mmが安心。炊飯器の蒸気、ゴミ箱スペース、通路とのバランスまで一級建築士が解説します。

パントリー:収納量より動線で決める

必要かどうかは買い置きの量で判断し、つくるならキッチンから一歩で届く位置に。棚の奥行きは約350〜450mmが見渡しやすい目安です。

くわしくは#30 パントリーは必要?で解説しています。

パントリーは必要?|"とりあえずつくる"と失敗する、収納量より動線で決める考え方
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ゴミ動線:幅900mmのゾーンを確保する

分別ゴミは3つで幅約900mm、4つ以上なら約1200mm。ゴミ箱の前には、捨てる・袋を替える約600mmのスペースも必要です。

くわしくは#31 キッチンのゴミ箱はどこに置く?で解説しています。

キッチンのゴミ箱はどこに置く?|"幅900mmのゾーン"を図面で確保する
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理想のキッチンをつくる5つのステップ

  1. レイアウトを決める
  2. 通路幅を決める:1人なら900mm、2人なら1000〜1200mm
  3. 作業高さを決める:一番長く立つ人に合わせる
  4. カップボード・パントリーの奥行きを決める
  5. ゴミ箱と冷蔵庫の位置を図面に描く
建築士のメモ

キッチンの打ち合わせでは、設備の選択に時間がかかり、ゴミ箱や家電の置き場所は後回しになりがちです。でも、住み始めてから困るのは、まさにその置き場所です。ゴミ箱と家電と冷蔵庫を図面に描き込んでから、通路の幅を確かめてみてください。

わかっていること、いないこと

テーマわかっていること注意点
作業高さの目安身長÷2+5cmが広く使われる目安体格や作業の仕方で、ちょうどいい高さは変わる
通路の幅1人なら900mm、2人なら1000〜1200mmが設計の実務での目安引き出しの開き方で必要な幅は変わる
奥行き2400mmキッチン・通路・カップボードの足し算から導けるキッチンの形や家電の大きさで変わる

キッチンを決める前に確かめたい5つのこと

  • □ 作業通路は、家族の人数に合った幅か
  • □ 作業高さを、実際に立って確かめたか
  • □ 冷蔵庫の扉を開けても、後ろを通れるか
  • □ 家電の置き場所と、コンセント・蒸気の逃げ場があるか
  • □ 分別ゴミの定位置を図面に描いたか

キッチンのよくある質問(FAQ)

Q. 対面キッチンと壁付けキッチン、どちらがいいですか?

対面は家族の様子を見ながら料理でき、壁付けは省スペースで作業に集中できます。LDKの広さと、料理中に家族と話したいかで選びましょう。

Q. 食洗機は必要ですか?

共働き家庭では家事の時間を大きく減らせます。設置するなら、引き出したときに人が立つスペースも確かめましょう。

Q. キッチンの高さは、あとから変えられますか?

システムキッチンの高さを変えるのは大がかりです。設計の段階で、ショールームで確かめてから決めましょう。

まとめ|キッチンは、寸法で使いやすくなる

  • 対面キッチン+カップボードなら、奥行2400mm×幅3400mmが基準
  • 作業高さは身長÷2+5cm
  • レイアウトは、ダイニングとの距離とあわせて
  • カップボード・パントリーは奥行きで決める
  • 分別ゴミの定位置を図面で確保

キッチンは、家族の食を支える作業空間です。設備の前に、通路・高さ・置き場所の寸法から考えてみてください。

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この記事を書いた人|メガネ建築士(一級建築士・ハウスメーカー設計士/150棟以上の住宅設計)
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