PR

キッチンの高さは何mmが正解?|”身長÷2+50mm”で、体に合うワークトップを決める

実施設計の教科書#27 キッチン高さは何mmが正解?― 身長から決めるワークトップ高さ いえのキホン
本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
実施設計の教科書 #27

寸法(mm)と人の動きから、間取りの「ちょうどいい」を決める。一級建築士の視点で、実施設計の考え方をまとめたシリーズです。

SHEET — キッチンの高さの要点S = 1:実施設計の教科書 27 / kobayan

結論:キッチンの高さは、身長÷2+50mmが目安です。「標準だから850mm」ではなく、一番長くキッチンに立つ人の体に合わせて決めます。

  • 身長160cmなら850mm、170cmなら900mm
  • 低すぎると前かがみで腰に、高すぎると肩や腕に負担
  • ガスコンロは五徳の分だけ鍋の位置が高くなる
  • ショールームでスリッパを履いて実際に立って確かめる

キッチンは「高さ」で使いやすさが変わる

キッチンの使いやすさというと、レイアウトや通路の幅、収納の量に目が行きがちです。でも、毎日の体への負担に一番影響するのは、ワークトップ(天板)の高さです。

高さが合わないと、腰が痛い、肩が疲れる、長い時間の料理がつらい、ということが起きます。逆に、高さが合っていると、同じ料理でもずっと楽になります。

結論:身長÷2+50mm

キッチンの高さの目安として、よく使われるのが身長÷2+50mmです。

身長目安の高さ近い製品の高さ
150cm800mm800mm
155cm825mm800mmか850mm
160cm850mm850mm
165cm875mm850mmか900mm
170cm900mm900mm
175cm925mm900mmか950mm
180cm950mm950mm

システムキッチンは、800・850・900・950mmのように、5cm刻みで高さを選べる製品が多くあります。目安の高さが製品の間になるときは、実際に立って、楽なほうを選びましょう。

高さごとの向いている人

高さ向いている人注意点
800mm身長150〜155cmくらい。包丁を使う作業が多い人背の高い家族は前かがみになりやすい
850mm身長155〜165cmくらい。標準として最も多く使われる高さ「標準だから」で決めると合わないことも
900mm身長165cm以上。男性も料理をする家庭背の低い家族には腕が上がって疲れやすい
950mm身長175cm以上製品によっては選べないこともある

高さが合わないと起きること

合っていない状態体への負担
低すぎる(例:身長170cmで800mm)前かがみになり、腰に負担がかかる
高すぎる(例:身長150cmで900mm)腕と肩が上がり、包丁や鍋を扱うと疲れやすい

キッチンは、体に合わせる設備です。家具のように後から気軽に交換できないので、設計の段階でしっかり決めておきましょう。

コンロ部分は少し高くなる

ガスコンロは、鍋を乗せる五徳(ごとく)の分だけ、鍋の位置がワークトップより高くなります。IHはほぼ平らなので、ワークトップと同じ高さで鍋を扱えます。

炒め物など、鍋を持ち上げたり振ったりすることが多い人は、コンロの位置の高さも意識して、ショールームで確かめてみましょう。

家族で身長が違う場合

  • 一番長くキッチンに立つ人に合わせるのが基本
  • 背の低い人が使うときは、足元に厚めのキッチンマットや踏み台を使う方法もある
  • 背の高い人が低いキッチンを使うと前かがみになりやすい。料理を分担するなら、少し高めを選ぶ家庭も多い
  • 2列型のキッチンなら、シンク側とコンロ側で高さを変えられる製品もある

高さを決める5つのステップ

  1. 一番長くキッチンに立つ人を決める
  2. 身長÷2+50mmで目安を出す
  3. ショールームで、スリッパを履いて立ってみる:包丁を使う動き、鍋を振る動き
  4. ガスかIHかで、コンロの高さを確かめる
  5. 家族の身長差への対策を決める:マット、踏み台、2列型
建築士のメモ

キッチンの高さは、ショールームで実際に立ってみるのが一番確実です。そのとき、ふだん家で履くスリッパと同じくらいの厚さの靴で立つと、実際の高さに近くなります。包丁を持つふり、鍋を振るふりをして、腰や肩が楽な高さを探してみてください。

わかっていること、いないこと

テーマわかっていること注意点
身長÷2+50mmキッチンの高さの目安として広く使われている体格(腕の長さなど)や作業の仕方で、ちょうどいい高さは変わる
製品の高さ800・850・900・950mmなど5cm刻みで選べる製品が多いメーカーによって選べる高さは違う
コンロの高さガスは五徳の分、鍋の位置が高くなる製品によって五徳の高さは違う

キッチンの高さを決める前に確かめたい5つのこと

  • □ 一番長くキッチンに立つ人を決めたか
  • □ 身長÷2+50mmで目安を計算したか
  • □ ショールームで、スリッパを履いて立ってみたか
  • □ ガスかIHかで、コンロの高さを確かめたか
  • □ 家族の身長差への対策を考えたか

キッチンの高さのよくある質問(FAQ)

Q. あとから高さを変えられますか?

システムキッチンの高さを変えるのは、ほぼ交換に近い工事になります。設計の段階でしっかり決めておきましょう。

Q. アイランドキッチンの高さは?

考え方は同じです。ダイニングと一体のカウンターにする場合は、椅子に座る側の高さとのバランスも確かめましょう。

Q. 吊戸棚の高さも身長で決めますか?

吊戸棚は、手が届く高さかどうかが大切です。背の低い家族には、昇降式の吊戸棚や、吊戸棚をやめて背面収納にする方法もあります(カップボード)。

まとめ|キッチンの高さは、体に合わせる

  • 目安は身長÷2+50mm
  • 身長160cmなら850mm、170cmなら900mm
  • 「標準だから850mm」ではなく、一番長く立つ人に合わせる
  • ガスコンロは五徳の分だけ鍋の位置が高くなる
  • ショールームで実際に立って確かめる

キッチンの高さは、毎日の料理の疲れを左右する数センチです。体に合う高さを、設計の段階で選んでみてください。

おすすめ|キッチン計画は第三者目線が効く

一級建築士・こばやんより

家づくりで後悔した、という声の多くは、間取りが確定する前に、一度も専門家と話せなかったことが原因です。
工事前なら、まだ間に合います。


▶ 建築士がすすめる、後悔しない第一歩

タウンライフ家づくり
― 営業なし・完全無料で、間取りを整理できる場所 ―

○契約前・打合せ前から相談できる(しつこい営業なし)
○複数社の間取りを比較してから決められる
○「この間取り、本当に大丈夫か?」を中立な立場で整理してくれる
○間取り・収納・動線の”見落とし”を、プロ視点で確認できる

「間取りの後悔って、工事前なら防げることが多いです。
比較せずに決めるのが、一番危ない。」

― こばやん(一級建築士)

今すぐ間取りを整理する →
タウンライフ家づくり(完全無料)

※ 完全無料・しつこい営業なし・いつでも退会OK
※ 本リンクはアフィリエイト広告を含みます

次に読む

キッチンの実施設計 完全ガイド。広さ・レイアウト・収納・ゴミ動線のまとめです。

キッチンの実施設計 完全ガイド|広さ・高さ・レイアウト・カップボード・パントリー・ゴミ動線を寸法で決める
キッチンは設備ではなく、毎日の作業空間です。奥行2400mm×幅3400mmが基準になる理由、通路幅と冷蔵庫まわり、作業高さ(身長÷2+5cm)、I型・L型・アイランドなどのレイアウト、カップボードの奥行き、パントリー、分別ゴミの置き場まで、キッチンの寸法を一級建築士がまとめて解説します。

ダイニングの配置で後悔する理由。キッチンから1〜2歩の話です。

ダイニングの配置で後悔する理由|キッチンから"1〜2歩"が最適な距離
ダイニングは、広さより場所で使いやすさが決まります。キッチンからテーブルまで1〜2歩だと、配膳も片付けもぐっと楽になります。横並び・対面・独立の3つの配置パターン、回遊動線、リビングとの距離まで、ダイニングの配置を一級建築士が解説します。

インテリア設計の教科書。体の寸法と、座る・立つ姿勢の話です。

"座り心地がいい椅子"って、何が違う?|体圧・姿勢・クッション性の話
見た目はおしゃれなのに、長く座ると疲れる椅子があります。座り心地を左右するのは、柔らかさより「体重がどこに、どう分散されるか」。座り心地の研究とダイニングの寸法の目安をもとに、疲れにくい椅子の選び方を一級建築士が解説します。
この記事を書いた人|メガネ建築士(一級建築士・ハウスメーカー設計士/150棟以上の住宅設計)
設計実務の目線で「後悔しない家づくり」を発信しています。 プロフィール・運営者情報 ▶

コメント

タイトルとURLをコピーしました