寸法(mm)と人の動きから、間取りの「ちょうどいい」を決める。一級建築士の視点で、実施設計の考え方をまとめたシリーズです。
結論:和室は、4.5畳=多目的に使う和室、6畳=寝室や客間として本格的に使う和室が目安です。同じ畳数でも、畳の大きさで広さが変わります。
- 畳1枚は、京間約955×1910mm〜団地間約850×1700mmと地域で違う
- 布団1組は約1000×2100mm
- 4.5畳は、布団を2組並べると足元の余白がほとんどない
- 6畳なら、布団2組と通路がとれ、客間や寝室として使いやすい
「とりあえず和室」は危ない
リビングの横に和室をつくる家は多いものです。でも、何畳にするかを「なんとなく」で決めると、狭くて使いにくい、広すぎてリビングが狭くなった、ということになりがちです。
この記事では、和室の広さを、畳の寸法と布団の大きさ、使い方から考えます。
畳の大きさは、地域で違う
| 畳の種類 | 1枚の大きさの目安 | 主な地域 |
|---|---|---|
| 京間(本間) | 約955×1910mm | 関西、西日本 |
| 中京間 | 約910×1820mm | 中部地方など |
| 江戸間(関東間) | 約880×1760mm | 関東、全国の住宅で多い |
| 団地間 | 約850×1700mm | 集合住宅 |
同じ「6畳」でも、京間と江戸間では広さがかなり違います。畳数ではなく、mmで確かめることが大切です。
4.5畳と6畳の広さ
| 広さ | 江戸間の場合の寸法(畳部分) | 向いている使い方 |
|---|---|---|
| 4.5畳 | 約2640×2640mm | 昼寝、子どもの遊び場、洗濯物をたたむ、1人の寝室 |
| 6畳 | 約2640×3520mm | 2人の寝室、客間、親の泊まり、本格的な和室 |
布団で考えると、差がはっきりする
敷布団1組は、おおよそ1000×2100mmです。
- 4.5畳(約2640×2640mm):布団2組を並べると幅2000mmで、横に640mm残る。長さ方向は2100mmで、足元の余白は500mmほど
- 6畳(約2640×3520mm):布団2組を並べても、長さ方向に1400mmほどの余白が残り、出入りや荷物の置き場になる
客間や、将来の寝室として布団を2組敷くなら、6畳がおすすめです。
LDKとの関係が、最も大切
リビング横の和室は、引き戸を開けるとLDKとつながる、多目的な空間になります。和室を広くすると、そのぶんLDKが狭くなることもあるので、LDKと和室を合わせた広さで考えましょう(#57 和室の配置)。
よくある失敗
- 4.5畳にしたが、客間として布団2組を敷くと窮屈
- 6畳にしたが、ほとんど使わず物置になった
- 押入れの奥行きが足りず、布団が入らない(#66 布団収納)
- 畳の大きさを確かめず、思ったより狭かった
和室の広さを決める5つのステップ
- 何に使うかを決める:多目的か、寝室・客間か(#58)
- 畳の大きさを確かめる:京間・江戸間など
- 布団を何組敷くか決める
- LDKとの合計の広さで考える
- 押入れや収納を別に確保する
和室の広さは、畳数で話が進むことがほとんどです。でも、ハウスメーカーや地域によって、畳1枚の大きさは違います。図面で和室の内側の寸法をmmで確かめ、布団を何組敷けるか、実際に描いてみてください。
わかっていること、いないこと
| テーマ | わかっていること | 注意点 |
|---|---|---|
| 畳の大きさ | 京間約955×1910mm、江戸間約880×1760mmなど、地域で違う | 同じ呼び方でも、製品や地域で少しずつ違う |
| 布団の大きさ | シングルの敷布団は約1000×2100mmが一般的 | 製品によって違う |
| 4.5畳と6畳 | 布団の大きさとの足し算で、使い方の違いが説明できる | 実際の使いやすさは、建具や押入れの位置でも変わる |
和室の広さを決める前に確かめたい5つのこと
- □ 和室を、何に使うか決めたか
- □ 畳1枚の大きさ(京間・江戸間など)を確かめたか
- □ 布団を何組敷くか決めたか
- □ LDKと合わせた広さで考えたか
- □ 押入れや収納を、別に確保したか
和室の広さのよくある質問(FAQ)
Q. 3畳の和室は使えますか?
昼寝や、子どものおむつ替え、洗濯物をたたむ場所としては使えます。ただ、布団を敷いて寝るには狭いので、寝室や客間としての使い方は難しいです。
Q. 畳コーナーと和室、どちらがいいですか?
畳コーナーはLDKの一部として気軽に使え、面積も抑えられます。客間や寝室として使うなら、閉じられる和室のほうが向いています(#60 和室は本当に必要?)。
Q. 縁なし畳でも寸法は同じですか?
縁なしの半畳の畳(約880×880mmなど)を並べることも多く、部屋の寸法に合わせて調整できます。
まとめ|和室の広さは、使い方と畳の大きさで決まる
- 4.5畳は多目的、6畳は寝室や客間として本格的に使う目安
- 畳の大きさは地域で違う。mmで確かめる
- 布団2組を敷くなら、6畳がおすすめ
- LDKと合わせた広さで考える
和室は、何に使うかが決まれば、広さも決まる部屋です。畳数ではなく、布団と人の動きから広さを考えてみてください。
おすすめ|和室計画は第三者目線が効く
📐 一級建築士・こばやんより
家づくりで後悔した、という声の多くは、間取りが確定する前に、一度も専門家と話せなかったことが原因です。
工事前なら、まだ間に合います。
▶ 建築士がすすめる、後悔しない第一歩
タウンライフ家づくり
― 営業なし・完全無料で、間取りを整理できる場所 ―
「間取りの後悔って、工事前なら防げることが多いです。
比較せずに決めるのが、一番危ない。」
― こばやん(一級建築士)
※ 完全無料・しつこい営業なし・いつでも退会OK
※ 本リンクはアフィリエイト広告を含みます
次に読む
シリーズの前の回。子供室のコンセントと照明の正解は?という話です。

シリーズの次の回。和室の配置はどこが正解?という話です。

インテリア設計の教科書。和モダンは和室を作ることではない、という話です。



コメント