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布団収納はどう設計する?|押入れの奥行きは、”布団のたたみ方”で決まる

実施設計の教科書#66 布団収納はどう設計する?― 奥行1000mmが基本 いえのキホン
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実施設計の教科書 #66

寸法(mm)と人の動きから、間取りの「ちょうどいい」を決める。一級建築士の視点で、実施設計の考え方をまとめたシリーズです。

SHEET — 布団収納の要点S = 1:実施設計の教科書 66 / kobayan

結論:押入れの奥行きは、布団のたたみ方で決まります。三つ折りなら一般的な押入れ(内側の奥行き約800mm)に収まり、二つ折りなら奥行き1000mm以上が必要です。

  • 敷布団(約1000×2100mm)は、三つ折りで約1000×700mm
  • 二つ折りにすると奥行きが約1050mmになり、一般的な押入れには入りにくい
  • 中段の高さは床から約750〜800mmが、布団の上げ下ろしをしやすい
  • 引き違い戸は、半分しか開かないので、布団の置き方を考える

押入れは、「なんとなく」でつくると失敗する

和室や寝室に押入れをつくるとき、「とりあえず1間(約1820mm)の押入れ」と決めることが多いものです。でも、布団の大きさとたたみ方を考えないと、入らない、出しにくいということが起きます。

布団の大きさと、たたみ方

たたみ方たたんだ大きさの目安(シングル敷布団)必要な奥行き
三つ折り約1000×700mm約750〜800mm
二つ折り約1000×1050mm約1000mm以上

一般的な押入れは、壁の中心で約910mm、内側では約800mmの奥行きです。三つ折りなら収まり、二つ折りでは入りにくいということになります。

奥行き750mmにする場合の注意

クローゼットと兼用するなどで奥行きを750mmほどにする場合は、布団を三つ折りにしても、ぎりぎりの寸法になります。布団の厚みや大きさによっては、はみ出すこともあるので、実際に使う布団の寸法を確かめましょう。

上下2段の使い方

段高さの目安しまう物
上段中段から上普段使う布団(上げ下ろししやすい)
中段床から約750〜800mm布団を置いたり、取り出したりする台
下段床から中段まで来客用の布団、収納ケース、季節の物

中段の高さが腰の高さ前後だと、布団を持ち上げずに引き出せて、上げ下ろしがしやすくなります。

引き違い戸の落とし穴

押入れの扉に多い引き違い戸は、一度に半分しか開きません。布団を横に2組並べてしまうと、片方を出すたびに扉を開け直すことになります。

  • 布団は、扉1枚分の幅に収まるように置く
  • 押入れの幅を広げる、または扉を引き込み戸や折れ戸にする
  • 奥まで手が届くように、奥行きを深くしすぎない

前のスペースも重要

布団を出し入れするときは、押入れの前に布団を広げられるスペースが必要です。押入れの前に家具を置くと、出し入れが大変になります。

押入れの配置

  • 布団を敷く部屋の中か、すぐ近くに
  • 外壁側は結露しやすいので、断熱と換気に気をつける(#67)
  • 湿気がこもりやすいので、すのこや換気口を

布団収納を決める5つのステップ

  1. 使う布団の大きさと枚数を確かめる
  2. たたみ方を決める:三つ折りか二つ折りか
  3. 奥行きを決める:三つ折りなら約800mm、二つ折りなら1000mm以上
  4. 中段の高さを決める:床から約750〜800mm
  5. 扉の種類と、前のスペースを確かめる
建築士のメモ

最近は、ベッドで寝る家庭が増え、押入れの使い方も変わってきています。来客用の布団だけをしまうのか、毎日布団を上げ下ろしするのかで、押入れの大きさも位置も変わります。まず、布団を何組、どれくらいの頻度で出し入れするかを考えてみてください。

わかっていること、いないこと

テーマわかっていること注意点
布団の大きさシングル敷布団は約1000×2100mmが一般的製品によって大きさや厚みは違う
押入れの奥行き一般的な押入れは、内側の奥行き約800mm構造や仕上げで違う
中段の高さ腰の高さ前後だと上げ下ろしがしやすい身長で、ちょうどいい高さは変わる

布団収納を決める前に確かめたい5つのこと

  • □ 使う布団の大きさと枚数を確かめたか
  • □ たたみ方に合った奥行きか
  • □ 中段の高さは、上げ下ろししやすいか
  • □ 扉の開き方で、布団を出しやすいか
  • □ 押入れの前に、布団を広げるスペースがあるか

布団収納のよくある質問(FAQ)

Q. 布団をクローゼットにしまえますか?

奥行き600mmのクローゼットでは、三つ折りの布団でもはみ出すことがあります。布団をしまう予定があるなら、奥行きを深めにするか、押入れをつくりましょう。

Q. 押入れの湿気対策は?

すのこを敷く、壁から少し離して置く、ときどき扉を開けて換気する、といった方法があります。外壁側の押入れは、特に結露に注意しましょう。

Q. 押入れをクローゼットに変えられますか?

中段を外してパイプを付けると、クローゼットとして使えます。奥行きが深いので、手前と奥で使い分けたり、キャスター付きの収納を使ったりすると便利です。

まとめ|押入れは、布団から決める

  • 押入れの奥行きは、布団のたたみ方で決まる
  • 三つ折りなら約800mm、二つ折りなら1000mm以上
  • 中段は床から約750〜800mmが上げ下ろししやすい
  • 引き違い戸は半分しか開かない。置き方と扉を工夫する

布団収納は、布団の大きさと、出し入れの動きから考えると、使いやすい押入れになります。

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この記事を書いた人|メガネ建築士(一級建築士・ハウスメーカー設計士/150棟以上の住宅設計)
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