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営業職の家づくり|外回りの鞄と上着、帰宅動線を整える玄関の考え方

いえのキホン
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外回りの多い人は、玄関で一日が決まる

「鞄と上着が、いつもリビングのソファに置きっぱなし」。

外回りの多い営業職の家で起きやすいズレです。原因は片付けの習慣だけではなく、帰宅してすぐの場所に「置き場」がないことが多い。鞄、上着、資料、傘。毎日持ち出して、毎日持ち帰る物が多い仕事です。

職業の働き方を公的データで読み解き、住まいに翻訳するケーススタディの4本目。今回は外回りの多い営業職を、「玄関の定位置」「帰宅動線」「家での電話と準備」の3つから考えます。

SHEET — 営業職の家づくりの要点S = 1:外回りの仕事 / kobayan / kobayan

結論:営業職の家は、「玄関で完結する定位置」と「LDKを通らない帰宅動線」から決める。

  • 鞄・上着・資料・傘は玄関で受け止める
  • 帰宅後は玄関→手洗い→着替えの順にLDKを通らず進める
  • 雨の日の荷物を考えてポーチと土間に余裕を
  • 家での電話や資料づくりに小さなワークコーナーを
📐 この記事の考え方 シリーズ

「働き方→生活時間→空間の条件」という考え方は、ライフスタイルの教科書#16「仕事と暮らし」で詳しく解説しています。この記事は、その考え方を営業職の働き方に当てはめた実例です。

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営業職の仕事の特徴|移動と、人と話す時間

営業と一口に言っても、扱う商品や顧客によって働き方はさまざまです。ここでは、厚生労働省のjob tagに掲載されている「OA機器営業」を例に考えます。法人の顧客を訪ね、提案、見積もり、契約、納入後のフォローまでを担う仕事です。

  • 外回りが多い。job tagの労働条件には、相手先への訪問で外回りが多く、車の運転も必要と書かれています
  • 電話とメールが多い。「仕事の性質」では、電話での会話も電子メールも5点満点で4.5
  • 予定が一定ではない。規則的ではなく不規則な働き方に分類。顧客の都合で休日に出ることもある

つまり、持ち出す物と持ち帰る物が多く、帰る時間も日によって違う仕事。ここが、玄関と帰宅動線の条件を決めます。

働き方|外回りの頻度と、移動手段で変わる

働き方家での時間の特徴住まいへの影響
車で外回りが中心朝に荷物を積み、夜に下ろす。帰宅時間が日によって違う駐車場から玄関までの動線、玄関の荷物置き場
電車と徒歩で外回り鞄と上着、雨の日は傘とコート玄関の上着掛け、濡れた物の置き場
内勤と在宅も多い家で電話や資料づくりをする日がある小さなワークコーナー、電話の声が届きにくい位置

営業職でも、外回りの頻度や移動手段で答えは変わります。「営業だから広い玄関」ではなく、毎日何を持ち帰るかから考えます。

年収・労働時間のデータ|数字は背景として読む

job tagに掲載されているOA機器営業の統計データ(令和7年賃金構造基本統計調査)は次のとおりです。

項目全国の数値読むときの注意
賃金(年収)585.7万円月の決まって支給する給与×12+年間賞与で計算した値
労働時間164時間(月)所定内の時間。残業は含まない
平均年齢39.9歳機械器具営業員の職業分類の数値
※統計は、OA機器営業が属する「機械器具営業員」の職業分類の数値です。営業職全体の平均ではありません。営業職は成果によって賃金が変わる企業も多く、年収の幅は大きい仕事です。住まいの広さや借入額をこの数字から決めることはおすすめしません。

暮らしへの影響|荷物と疲れが、玄関に集まる

  • 帰宅時の荷物が多い。鞄、上着、資料、名刺、傘。置き場がないとLDKに流れ込む
  • 帰宅時間がばらばら。家族の夕食や入浴の時間と重なる日がある
  • 外の空気をまとって帰る。雨、花粉、汗。上着はすぐにはクローゼットに戻したくない
  • 家でも電話が鳴る日がある。家族の声が入らない場所が欲しい

荷物の置き場がない家では、片付けが家族の誰かの仕事になりがちです。玄関で受け止める設計にすると、本人も家族もラクになります。

営業職におすすめの空間|玄関・帰宅動線・ワークコーナーの3つ

① 玄関:鞄・上着・傘の定位置をつくる

  • 上着を一時的に掛けられるフック。すぐクローゼットに戻さず、湿気を飛ばせる場所
  • 鞄の定位置。床に置かず、棚の一段を鞄専用に
  • 土間収納に、仕事用の棚を一列。資料、名刺の補充、雨具
  • 濡れた傘やコートの置き場。換気できる土間に

土間収納の寸法は土間収納の奥行900mmは本当に正解?、玄関まわりの考え方は帰宅が楽になる玄関とは?で詳しく解説しています。

② 帰宅動線:玄関→手洗い→着替えをLDKの手前で

帰宅したら、LDKに入る前に手洗いと着替えまで済ませられる動線が理想です。玄関の近くに洗面所への最短ルートをつくり、その途中に普段着に着替えられる収納を置くと、仕事モードから家のモードに切り替えやすくなります。考え方は疲れを玄関に置いていける家が応用できます。

③ ワークコーナー:電話と資料づくりのための小さな場所

家で電話や資料づくりをする日があるなら、リビングから少し離れた小さなデスクが便利です。扉のある個室までは必要ないことが多いですが、家族の声が届きにくい位置を選びます。書斎の考え方は書斎・ワークスペースの設計で後悔しないためにが参考になります。

帰宅動線は、会社によって提案が変わります PR

玄関の広さや帰宅動線は、敷地と間取り全体で答えが変わる部分です。同じ「玄関を広く」でも、住宅会社ごとに提案は違います。「外回りが多く荷物が多い」と働き方まで要望に書いて、複数社の間取りと資金計画を比べると、自分の暮らしに合う案が見つけやすくなります。

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間取りへの落とし込み|3つのレベルで考える

レベル内容向いている人
A 玄関+ファミリークローゼット土間収納から洗面所、家族の服をまとめた収納までを一続きに車で外回り、荷物が多い、家族も帰宅時の荷物が多い
B 玄関の定位置づくり土間収納に仕事用の棚、上着のフック、鞄の置き場を確保電車と徒歩の外回り、面積に余裕がない
C 今の家の改善玄関にフックと鞄用の棚を足す、傘立てを換気できる場所へ住み替えや新築の予定がまだない
◎ しっかり考えたい人
  • 車で外回りが多い
  • 雨の日も外回りがある
  • 家族全員の帰宅時の荷物が多い
○ 定位置づくりで十分な人
  • 内勤や在宅の日も多い
  • 荷物は鞄ひとつ程度
  • 玄関まわりの面積に余裕がない

共働きで家族それぞれの帰宅時間が違う家では、玄関まわりの設計がさらに効きます。考え方は共働き夫婦の間取りで後悔しないためにが参考になります。

予算との付き合い方|お金をかける順番

  • 1位:玄関から洗面所までの位置関係。あとから変えられない
  • 2位:土間収納の広さと換気。後から広げるのは難しい
  • 3位:ポーチの屋根と照明。雨の日と夜の帰宅を左右する
  • あとからでよいもの:フック、棚板、傘立て、デスク。住みながら調整できる

総予算の考え方は家づくりのお金 完全ガイドで整理しています。

営業職の家づくりのよくある質問(FAQ)

Q. 営業職なら玄関は広いほうがいいですか?

広さより、定位置の数と位置が大事です。鞄、上着、傘、資料。持ち帰る物ごとに置き場があれば、広さが標準的でも散らかりにくくなります。

Q. スーツの上着はどこに掛ければいいですか?

帰宅後すぐにクローゼットへ戻すより、玄関や洗面所の近くで一晩掛けて湿気を飛ばせる場所があると便利です。換気できる土間や、通気のある収納が向いています。

Q. 家で電話をすることがあります。個室は必要ですか?

短い電話なら、リビングから少し離れたデスクで十分なことが多いです。長い打ち合わせが多いなら、扉のある部屋を検討します。

Q. 車で外回りです。駐車場は何を考えればいいですか?

車から玄関までの距離と、雨の日に濡れずに歩けるかが大事です。荷物を一時的に置ける場所が玄関ポーチにあると、積み下ろしがラクになります。

Q. 今の家(賃貸)でできることはありますか?

玄関に上着のフックと鞄用の棚を足す、傘立てを換気できる場所へ移す、帰宅後すぐに手を洗う順番を決める。この3つから始めると、リビングに荷物が流れ込みにくくなります。

※本記事は情報提供が目的で、特定の契約を勧めるものではありません。資金計画やローンの判断はファイナンシャルプランナー等の専門家にもご相談ください。
「外回りが多い」と伝えて、間取りを比べてみませんか PR

営業職の家づくりで大事なのは、玄関と帰宅動線。どの住宅会社に頼むかで、提案の質が変わる部分です。要望欄に外回りの多さや持ち帰る荷物を書いて、複数社の間取りと資金計画を取り寄せると、自分の暮らしに合う会社が見えてきます。

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まとめ|営業職の家は「受け止める玄関」から設計する

  • 鞄・上着・資料・傘は玄関で受け止める
  • 玄関→手洗い→着替えをLDKの手前で
  • 雨の日の荷物を考えてポーチと土間に余裕を
  • 家での電話には小さなワークコーナーを

毎日持ち出して、毎日持ち帰る。その動きを玄関で受け止めるだけで、家の中はずっと片付きやすくなります。

参考資料

  • 出典:job tag(厚生労働省職業情報提供サイト)「OA機器営業」(2026年10月18日確認)
  • 統計データ:令和7年賃金構造基本統計調査(job tag掲載値)。職業分類はjob tagの職業分類対応表による

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この記事を書いた人|メガネ建築士(一級建築士・ハウスメーカー設計士/150棟以上の住宅設計)
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