PR

複数社から届いた間取りを比較する建築士チェックリスト17項目|一級建築士が採点法を解説

いえのキホン
本記事にはアフィリエイト広告(PR)が含まれます。
SHEET — 届いた間取りを採点する17項目S = 1:比較チェックリスト / kobayan

結論:複数社の間取りは“印象”でなく、17項目のチェックリストで採点する。

  • 見るのは4群17項目:面積効率(4)/暮らしやすさ(6)/性能・構造・将来(3)/お金・維持(4)
  • 取り寄せる前は「基準づくり」に、取り寄せた後は「採点表」に使う
  • 合計点より「譲れない3項目」で選ぶほうが後悔が少ない
  • 比べる前提として、各社に同じ条件(要望・予算・敷地)で依頼しておく

HUB — 段階別に読む

📐 間取り比較の手順

依頼する前・届いたら・絞り込む、の3段階で読む記事をまとめました。いまの段階から開いてください。

① 依頼する前|比べる目を持つ

② 届いたら|同じ物差しで採点する

③ 絞り込む|金額と会社まで確かめる

複数社から間取りが届いても、「どれも良さそうで選べない」となりがちです。そこでこの記事では、一級建築士が実際に図面を見るときの17のチェック項目を、「図面のどこを見るか」「要注意サイン」までセットにして、そのまま使えるチェックリストにまとめました。

ポイントは、取り寄せる“前”に基準として読み、取り寄せた“後”に採点表として使うこと。印刷して各社の提案を横に並べ、項目ごとに◎○△を付けていくと、「なんとなく良さそう」が「ここが自分たちに合っている/ここが弱い」に変わります。

このチェックリストの使い方

  1. 取り寄せる前:各項目を読み、わが家が「譲れない3項目」に★を付けておく
  2. 取り寄せた後:会社ごとに列をつくり、◎(良い)○(普通)△(弱い)で採点する
  3. 迷ったら:★の項目で◎が多い会社を優先。△が付いた項目は、次の打ち合わせで質問する
📐 建築士メモ|比べる前に「条件」をそろえる

要望・予算・敷地の条件が会社ごとに違うと、間取りの差が「提案力の差」なのか「条件の差」なのか分からなくなります。依頼するときは全社に同じ要望書を渡すのがコツです。同じ要望でも間取りが変わる理由は同じ要望なのに間取りが会社で違う“提案力の差”の正体で解説しています。

建築士の赤ペン|モデルプランで見るチェックの実例

17項目を、実際の図面でどう使うのか。説明のための架空のモデルプランに、建築士が赤ペンを入れてみました。一見よくある間取りでも、項目で見ると気になる点が5つ見つかります。

洗面・浴室(洗濯機)トイレ階段収納玄関廊下LDK 18帖和室 6帖デッキ(物干し) ①②③④⑤ N ※説明のための架空のモデルプラン(1階)です
赤ペン気になる点チェック項目と理由
①廊下が家の端から端まで通っている3. 廊下面積:同じ延床でも、居室や収納に使える面積が減っています
②洗濯機(北西)から物干し(南東のデッキ)まで家を横断する5. 家事動線:洗う→干す→しまうの距離が長く、毎日の負担になります
③LDKの西面に大きな窓がある9. 西日:夏の午後の暑さ・まぶしさ対策(庇・窓の大きさ)が必要です
④階段まわりが狭く、2階に大きな家具が上がるか分からないベスト3「家具の搬入」:2階に搬入できる大きな窓があるかも確認します
⑤玄関まわりに土間収納がない4. 収納量:ベビーカーや外遊び道具の置き場が、使う場所の近くにありません

どれも、図面を「印象」で見ていると気づきにくいポイントです。届いた提案に同じように赤ペンを入れてみると、各社の差がはっきり見えてきます。

① 面積・広さの効率(4項目)

項目図面・提案書のどこを見る?要注意サイン
1. 延床面積面積表の各階床面積の合計(坪数)同じ要望なのに他社より大きく違う → 理由を必ず聞く。面積差はそのまま金額差になりやすい
2. 建築面積配置図で、建物の外形と敷地の余白庭・駐車・隣地との距離が“残りもの”になっている
3. 廊下面積平面図で廊下・ホールを色塗りしてみる色塗り部分が目立つ=同じ坪数でも居室に使える広さが減っている
4. 収納量収納の位置・奥行き(図面の「収」「WIC」表記)量は多いのに使う場所から遠い。奥行きが深すぎる納戸だけ

② 暮らしやすさ(6項目)

項目図面・提案書のどこを見る?要注意サイン
5. 家事動線洗濯機→干す→しまう を指でなぞる階をまたぐ、リビングを横切る
6. 生活動線朝の洗面・トイレ・玄関の動きを家族の人数分なぞる朝の動きが洗面所に集中、来客と家族の動線が交差
7. 採光方位記号と南面の窓の位置南側に水回り・収納が並び、LDKが北寄り
8. 通風1つの部屋に2方向の窓があるか窓が1面だけの部屋が多い
9. 西日西面の窓の大きさ・庇・植栽西面に大きな掃き出し窓(特に2階)
10. 窓配置立面図と配置図で、道路・隣家との位置関係道路から室内が丸見え、隣家の窓と正対

③ 性能・構造・将来(3項目)

項目図面・提案書のどこを見る?要注意サイン
11. 耐震性提案書の耐震等級の記載と、壁の配置の偏り「等級○相当」とだけ書かれている。南面が全面開口で壁が北側に偏っている
12. 構造計画2階平面図を1階に重ね、壁・柱が上下で揃っているか2階の壁の下に1階の壁がほとんどない(将来のリフォームもしにくい)
13. 将来の可変性子ども部屋の扉・窓・コンセントが2部屋分あるか/1階に寝室にできる部屋後から仕切れない。老後も2階に上がらないと暮らせない

④ お金・維持(4項目)

項目図面・提案書のどこを見る?要注意サイン
14. 駐車計画配置図の駐車スペース寸法(1台あたり幅2.5m×奥行5m程度が目安)寸法の記載がない。ドアの開閉や乗り降りの余白がない
15. 外構見積書の「外構工事」の行「別途」「一式」だけで中身がない(後で数十万〜数百万円の差になりやすい)
16. 予算との整合見積り総額+諸費用の合計本体価格だけ提示され、付帯工事・諸費用が見当たらない
17. メンテナンス性外壁・屋根材の仕様名、設備の点検口仕様名の記載がない。メンテナンス周期の説明がない

見積りの読み方は見積もりで建築士が必ず見る場所で、項目ごとに詳しく解説しています。

採点するには、同じ条件の提案が3社ぶん必要です PR

このチェックリストは、複数社の提案が手元にそろって初めて活きます。希望エリア・予算・要望を一度入力すると、複数の住宅会社から間取りプラン・見積り・資金計画が届くので、そのまま17項目で採点できます。

無料で複数社の間取り・見積り・資金計画を取り寄せる(タウンライフ家づくり)

※入力は数分・無料。営業が不安な方は要望欄に連絡方法の希望を記入できます。

申し込むときは、要望欄を空欄にしないのがコツです。条件がそろっていないと、17項目で採点しても比べられません。
👉 建築士の「要望欄」テンプレ(コピペ用・6行)

採点のやり方(3社を横並びで◎○△)

項目ごとに、各社へ◎(良い)/○(普通)/△(弱い)を付けます。★の欄には、わが家の「譲れない3項目」に印を付けてください。下の表はそのまま印刷して使えます。

★チェック項目A社B社C社
□1. 延床面積
□2. 建築面積
□3. 廊下面積
□4. 収納量
□5. 家事動線
□6. 生活動線
□7. 採光
□8. 通風
□9. 西日
□10. 窓配置
□11. 耐震性
□12. 構造計画
□13. 将来の可変性
□14. 駐車計画
□15. 外構
□16. 予算との整合
□17. メンテナンス性
★の項目の◎の数
✎ 建築士メモ

全部を一人で完璧に見る必要はありません。「絶対に譲れない3項目」を先に決めて、そこを軸に各社を採点すると迷いません。合計点で選ぶより、譲れない項目で選ぶほうが後悔が少ないです。

建築士が見てきた「施主が見落としやすい」ベスト3

17項目のなかでも、住んでから「そこまで考えていなかった」という声が多いのが、次の3つです。採点するときは、ここだけでも意識して見てください。

1. イニシャルコストとトータルコストを比べていない

タイル外壁、瓦屋根、断熱性の高いサッシなど、性能の良い部材や設備を選ぶと、建てるときの金額(イニシャルコスト)は高くなります。その代わり、メンテナンスの費用は抑えられます。

逆に、サイディングの外壁、ガルバリウム鋼板の屋根、アルミサッシなどは、建てるときの金額は安い。けれど、そのぶんメンテナンスのコストが高くなりやすいのです。

見落としやすいのは、「何年住んで、いつ、どのくらいの金額がかかるか」を検討しないまま、見積もりの総額だけで比べてしまうこと。建てるときに安い提案が、住み続ける年数で見ると高くつくこともあります。

📐 チェックリストでは:16. 予算との整合/17. メンテナンス性

各社に「外壁・屋根・サッシのメンテナンス周期と費用の目安」を聞き、わが家が住むつもりの年数で並べてみてください。建てるときの金額だけでなく、住み続けるあいだの金額で比べるのがコツです。

2. 余白のある計画をしていない

今の暮らしと今の持ち物に、間取りをピッタリ合わせて計画してしまうケースです。ムダのない間取りは一見よく見えますが、生活や使っているものの大きさが変わると、その変化に対応できません。

ライフスタイルは、変化するものです。子どもの成長、働き方、趣味、家族の人数。少しの余白があるだけで、その変化を家が受け止めてくれます。

📐 チェックリストでは:4. 収納量/13. 将来の可変性

収納が「今の持ち物ぴったり」になっていないか。家具の置き方が1パターンしかない部屋がないか。図面を見ながら「10年後もこの使い方で大丈夫か」を家族で話してみてください。

3. 大きな家具が搬入できない

最近は、コストを下げるためにバルコニーをなくしたり、窓を小さくしたりする計画も増えています。それ自体は合理的な判断です。ただその結果、大きな家具の搬入ができないケースがあります。

階段や廊下を通らない家具も、以前なら2階の大きな窓やバルコニーから入れられました。開口部を減らすと、その逃げ道がなくなります。

📐 チェックリストでは:6. 生活動線/10. 窓配置

新居に持ち込みたい大型家具(ソファ・ベッド・冷蔵庫など)のサイズを各社に伝え、玄関・廊下・階段・窓のどこから搬入できるかを図面で確認してもらってください。

間取り比較のよくある質問(FAQ)

Q. 建築の知識がなくても採点できますか?

できます。17項目を◎○△で付けるだけです。上の表の「どこを見る?」を読めば判断でき、全部が満点である必要もありません。「譲れない3項目」を軸に選ぶのがコツです。

Q. 何社くらい並べればいい?

3社前後が現実的です。多すぎると比較が大変になります。まず複数社の提案を取り寄せ、印象の良かった3社をこのリストで採点すると絞りやすくなります。

Q. 総合点が一番高い会社を選べばいい?

合計点だけで決めないでください。生活で妥協できない項目(例:家事動線・収納・予算)を重視し、そこが強い会社を選ぶほうが後悔が少ないです。

Q. △が付いた項目はどうすればいい?

次の打ち合わせで「なぜこうなっているか」を質問してください。理由を説明して修正案を出せる会社かどうかも、大事な判断材料になります。

※本記事は一級建築士による一般的な情報提供です。個別の敷地条件や法規制によって最適な間取りは変わります。
間取りは「印象」でなく、17項目で選ぶ PR

見た目や価格の第一印象で決めると、住んでから「ここが違った」が出やすくなります。同じ条件で複数社の提案を取り寄せ、この17項目で採点してみてください。自分たちに合う提案がはっきりします。

無料で複数社の間取り・見積り・資金計画を取り寄せる(タウンライフ家づくり)

※入力は数分・無料。営業が不安な方は要望欄に連絡方法の希望を記入できます。

まとめ|間取りは「印象」でなく「17項目」で選ぶ

複数社の間取りは、見た目や価格の第一印象で選ばないでください。面積効率・暮らしやすさ・性能構造将来・お金維持の17項目を横並びで採点すると、自分たちに合う提案がはっきりします。

そして最後は合計点ではなく、わが家の「譲れない3項目」で選ぶこと。それが、住んでから後悔しないいちばんの近道です。

ここまで読んだら — 全体の地図へ家づくりの進め方|7つのSTEPで分かる完全ロードマップ最初の4ステップの先には、性能・契約・入居までの流れがあります。いま自分がどこにいるかを地図で確かめてください。ロードマップを見る →

🧭 次に読むなら

同じSTEPで深める

住宅会社の見積もりを比較するとき、一級建築士が必ず見る場所|相見積りの正しい見方
住宅会社の相見積りは総額だけ見ても比較になりません。会社で違う「含まれる範囲」をそろえて比べるとき、一級建築士が必ず見る5つの場所と正しい取り方を解説します。

STEP6「住宅性能」へ進む

住宅性能の完全ガイド|断熱・耐震・気密はどこまで必要?基準値を建築士が解説
👓 執筆・監修:一級建築士 こばやん(住宅設計12年・150棟以上)|最終確認日:2026年10月9日 「断熱等級6にしますか?」「耐震等級3で申請しますか?」——住宅会社との打ち合わせで、答えに詰まる質問の代表が性能の話です。デザインや間...

いま手を動かす

タウンライフ家づくりの評判・口コミは?一級建築士が「届いた間取りの見方」まで本音で解説
タウンライフ家づくりの評判・口コミが気になる方へ。一級建築士がメリット・デメリット、実際に届いた間取りの見方、見積もりで確認すべき項目、上手な活用法まで本音で解説します。
この記事を書いた人|メガネ建築士(一級建築士・ハウスメーカー設計士/150棟以上の住宅設計/宅地建物取引士)
設計実務の目線で「後悔しない家づくり」を発信しています。 プロフィール・運営者情報 ▶

コメント

タイトルとURLをコピーしました