結論:どちらが得かは「将来その家がいくらで売れるか」で変わるため、”どちらが絶対得”とは言い切れません。
- マイホームの実質コストは購入価格−将来の売却価格+利息+税金+維持費+諸費用で考える。
- 住宅ローンは元金が減るが、返済後にその家がいくらの価値かは別問題。
- 賃貸は身軽だが資産は残らず、老後も家賃が続く。どちらもリスクはある。
- いちばん危険なのは「月々払えるから買う」。”借りられる額”でなく”無理なく返せる額”で決める。
- マイホームと賃貸、結局どっちが得?一級建築士が「家賃・ローン・資産価値」から本気で考える
- 結論|マイホームと賃貸、どちらが得かは「将来の家の価値」で変わる
- まず理解したい「マイホーム」と「賃貸」の決定的な違い
- 「家賃を払うのも住宅ローンを払うのも同じ」は本当?
- マイホームは「資産」でもあり「負担」でもある
- マイホームの本当のコストは「住宅ローン」だけではない
- 10年間住んだ場合、マイホームと賃貸はどう考える?
- 結局、一番大きな変数は「家がいくらで売れるか」
- 一級建築士が考える「価値が落ちにくい家」の条件
- 「家は資産だから買ったほうが得」は危険な考え方
- 逆に「賃貸なら絶対に安心」でもない
- マイホームと賃貸、向いている人は違う
- 一番やってはいけないのは「月々払えるから買う」こと
- 住宅ローンを「投資」と考えすぎるのも危険
- 一級建築士の私なら、家を買うときにここを見る
- 「マイホームか賃貸か」で迷ったら、この5つを考えてみてください
- 「結局どっちが得?」への答え
- ただし「リセールの高い家」を選べるならマイホームは強い
- まとめ|「得か損か」より「無理なく住み続けられるか」を考える
- マイホームと賃貸のよくある質問(FAQ)
- 次に読む
マイホームと賃貸、結局どっちが得?一級建築士が「家賃・ローン・資産価値」から本気で考える
「マイホームと賃貸、結局どっちがお得なの?」
家を建てようか迷っていると、ほぼ必ず出てくる疑問です。
「家賃を払い続けても何も残らないから、家を買ったほうがいい」
「住宅ローンを組むくらいなら、賃貸のほうが身軽で安心」
どちらの意見もよく聞きます。
しかし、一級建築士として住宅設計に携わってきた私の結論は、少し違います。
「マイホームと賃貸、どちらが絶対に得かは分からない」
これが一番正確な答えです。
なぜなら、マイホームの場合は「将来、その家がいくらの価値を持つのか」という大きな変数があるからです。
一方、賃貸は毎月の家賃を支払って住むという、比較的シンプルな仕組みです。
この記事では、マイホームと賃貸を「毎月の支払い」だけで比較するのではなく、資産価値・住宅ローン・維持管理費・土地・建物性能・将来の売却まで含めて、一級建築士の視点から整理します。
結論|マイホームと賃貸、どちらが得かは「将来の家の価値」で変わる
まず結論から言います。
マイホームと賃貸のどちらが得かは、条件によって変わります。
特にマイホームの場合、購入価格だけを見ても判断できません。
例えば5,000万円で購入した住宅が、10年後に4,500万円で売れるのか、3,000万円でしか売れないのかによって、実質的な住居コストは大きく変わります。
さらに、住宅ローンの金利、固定資産税、火災保険、修繕費、購入時の諸費用なども必要です。
つまり、「住宅ローンの月額」だけでマイホームが得かどうかを判断することはできません。
逆に、賃貸にも家賃だけではなく、更新費用や引っ越し費用などがあります。
だからこそ、「マイホームが得」「賃貸が得」と最初から決めつけるのではなく、それぞれのお金の流れを理解することが重要です。
近年は住宅価格の上昇と金利の変動が重なり、「月々いくら」で考えると総額を見誤りやすい局面です。だからこそ、月額ではなく総額と将来の出口で比べる視点が、これまで以上に大切になっています。
まず理解したい「マイホーム」と「賃貸」の決定的な違い
マイホームと賃貸の大きな違いは、住むためのお金を払いながら、何を保有するのかという点です。
| 項目 | マイホーム | 賃貸 |
|---|---|---|
| 住居費 | 住宅ローンなど | 家賃 |
| 土地・建物 | 自分で保有 | 保有しない |
| 固定資産税 | 原則必要 | 原則不要 |
| 大規模修繕 | 自分で計画 | 基本的に貸主側 |
| 売却 | 可能 | 不可 |
| 住み替え | 売却などが必要 | 比較的しやすい |
| 将来の資産価値 | 残る可能性がある | 基本的に残らない |
ここが重要です。
マイホームでは、毎月住宅ローンを支払いながら、同時に土地と建物という不動産を保有することになります。
そのため、将来的に売却できる可能性があります。
一方、賃貸では家賃を支払って住み続けますが、基本的にその住宅を所有することはありません。
つまり、両者は「毎月お金を払って住む」という意味では似ていますが、お金を払った結果として残るものが違うのです。
「家賃を払うのも住宅ローンを払うのも同じ」は本当?
これは半分正しく、半分間違っています。
確かに、どちらも毎月まとまったお金が出ていきます。
しかし、住宅ローンの支払いには元金の返済が含まれます。
例えば住宅ローンを返済すると、借入残高は少しずつ減っていきます。
一方、賃貸の家賃を支払っても、基本的には自分の資産が増えるわけではありません。
ただし、ここで「だからマイホームのほうが得」と考えるのは早すぎます。
なぜなら、住宅ローンを返し終わったときに、その家がいくらの価値を持っているかは別問題だからです。
マイホームは「資産」でもあり「負担」でもある
マイホームを考えるとき、「家は資産だから」という言葉をよく聞きます。
確かに土地や建物は資産です。
しかし、「資産であること」と「価値が下がらないこと」はまったく違います。
5,000万円で購入した家が、将来5,000万円で売れる保証はありません。
4,000万円になるかもしれません。3,000万円になるかもしれません。
逆に、土地の条件や市場環境によっては購入価格に近い価格で売れる可能性もあります。
だから私は、マイホームを購入するときには、「いくらで買うか」だけではなく「将来いくらで売れる可能性があるか」まで考えてほしいと思っています。
マイホームの本当のコストは「住宅ローン」だけではない
例えば5,000万円の住宅を購入するとします。多くの人は住宅ローンの返済額を中心に考えます。
しかし、実際には住宅ローン以外にもさまざまな費用が発生します。
- 住宅ローンの利息
- 固定資産税・都市計画税
- 火災保険・地震保険
- 外壁や屋根のメンテナンス
- 給湯器などの設備交換
- エアコンなどの設備更新
- 水回り設備の交換
- 外構の修繕
- 購入時の諸費用
- 売却時の費用
つまり、住宅ローン=マイホームの総コストではありません。
ここを忘れると、「月々のローンが払えるから大丈夫」という危険な資金計画になってしまいます。
10年間住んだ場合、マイホームと賃貸はどう考える?
簡単な例で考えてみます。賃貸の家賃が月10万円だとすると、10年間の家賃は単純計算で1,200万円です。
| 月額家賃 | 10万円 |
| 年間家賃 | 120万円 |
| 10年間 | 1,200万円 |
では、5,000万円のマイホームを購入した場合はどうでしょうか。単純に「5,000万円払ったから5,000万円のコスト」と考えることはできません。
例えば10年後に4,000万円で売却できたなら、購入価格との差額は1,000万円です。
ただし、実際にはここに住宅ローンの利息、税金、保険、修繕費、購入・売却時の諸費用などが加わります。
つまり、マイホームの「住居コスト」を考えるには、購入価格 − 将来の売却価格 + ローン利息 + 税金 + 維持管理費 + 諸費用という考え方が必要になります。
もちろん実際の計算はもっと複雑ですが、考え方としてはこれが重要です。
結局、一番大きな変数は「家がいくらで売れるか」
マイホームと賃貸を比較するとき、最大のポイントになるのが将来の不動産価値です。
例えば5,000万円で購入した住宅が、
- 10年後に4,800万円で売れる
- 10年後に4,000万円で売れる
- 10年後に3,000万円で売れる
この3つでは結果がまったく違います。
だからこそ、「マイホームは得ですか?」という質問だけでは答えられません。
本当に重要なのは、「どんな家を、どんな土地に、いくらで買うのか?」です。
マイホームか賃貸かの前に、”自分の家計で無理のない予算”を把握するのが先決です。タウンライフ家づくりなら複数社が間取り+見積り+資金計画書を無料作成。総額ベースで比べられるので、”買う場合の現実的なコスト”が具体的に見えます。
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一級建築士が考える「価値が落ちにくい家」の条件
ここからは、私が建築士として特に重要だと考えるポイントです。
① 土地の立地
まず重要なのは土地です。建物は時間とともに劣化しますが、土地は動きません。
駅へのアクセス、周辺環境、人口動態、生活利便性、災害リスクなどは、将来の売却しやすさにも影響します。
「家のデザイン」だけでなく「その土地に将来も住みたい人がいるか」を考えることが大切です。
② 住宅性能
耐震性、断熱性、省エネ性などの住宅性能も重要です。高性能住宅だから必ず高く売れるとは限りません。
しかし、長く安心して暮らせる住宅性能を確保することは、住み心地だけでなく、将来的な住宅の競争力を考えるうえでも意味があります。
③ メンテナンスしやすい外装
住宅は建てた瞬間が完成ではありません。外壁、屋根、防水、シーリングなどは時間とともに劣化していきます。
そのため、長期的な維持管理を考えた材料・納まりを選ぶことが重要です。
④ 将来も使いやすい間取り
今の家族にとって最高の間取りが、20年後にも最高とは限りません。
子どもが独立した後、夫婦2人になった後、あるいは売却するときのことまで考えると、あまり特殊すぎない間取りのほうが使いやすい場合があります。
「家は資産だから買ったほうが得」は危険な考え方
「家賃を払うくらいなら、住宅ローンを払って資産を残したほうがいい」この考え方自体は理解できます。
ただし、注意したいのが「住宅=必ず価値が残る資産」ではないということです。
建物は基本的に築年数とともに古くなります。さらに、人口が減少している地域では、土地の需要そのものが弱くなる可能性があります。
そのため、「家を買えば資産形成になる」と単純に考えるのは危険です。
むしろ、「資産として残る可能性のある不動産を、自分が無理なく買えるか」と考えたほうが現実的です。
逆に「賃貸なら絶対に安心」でもない
もちろん、賃貸にも弱点があります。
- 家賃を払い続けても住宅資産は残らない
- 老後も家賃が必要になる
- 希望する条件の賃貸住宅が常にあるとは限らない
- 高齢になったときに入居条件が厳しくなる可能性がある
- 家賃が将来上昇する可能性がある
- 自由にリフォームできない
つまり、賃貸にも当然リスクがあります。だから「賃貸が絶対に正解」という話でもありません。
マイホームと賃貸、向いている人は違う
- 長期間同じ地域に住む予定がある
- 住宅ローンを無理なく返済できる
- 住宅を自分好みに設計したい
- 土地や住宅の資産価値を考えて選べる
- 維持管理費まで含めて資金計画できる
- 将来の売却可能性も含めて選べる
- 転勤・転職の可能性が高い
- 住む場所を柔軟に変えたい
- 大きな住宅ローンを背負いたくない
- 維持管理を自分で負担したくない
- 将来の家族構成がまだ決まっていない
- 金融資産などへの投資を優先したい
一番やってはいけないのは「月々払えるから買う」こと
これは住宅設計をしている私が、かなり強く伝えたいポイントです。
例えば、住宅ローンの審査を通ったとしても、「借りられる金額」と「無理なく返せる金額」は違います。
さらに、住宅ローン以外にも固定資産税、保険、修繕費、設備交換費などが発生します。子どもの教育費、車、旅行、老後資金なども考えなければいけません。
だから私は、住宅予算を決めるときには「金融機関がいくら貸してくれるか」ではなく「家計としていくらなら無理なく住み続けられるか」を基準にしてほしいと思っています。
住宅ローンを「投資」と考えすぎるのも危険
マイホームには資産としての側面があります。しかし、株式投資などと違って、マイホームには「自分が住む」という消費としての側面もあります。
例えば、1億円の金融資産を持っていて、そのうち5,000万円で趣味性の高い家を買うのであれば、資産価値が下がっても生活が破綻する可能性は低いでしょう。
一方、世帯収入に対して非常に大きな住宅ローンを組み、「この家は将来値上がりするはず」と考えて購入するのは危険です。住宅の将来価値は誰にも確実には予測できないからです。
一級建築士の私なら、家を買うときにここを見る
私なら、マイホームを検討するときに次の順番で考えます。
- まず無理のない住宅予算を決める
- 長く住みたいエリアを決める
- 土地の将来性を確認する
- 住宅性能を確保する
- 維持管理しやすい住宅を計画する
- 将来売却する可能性も考える
- それでも欲しいと思える家なら購入を検討する
ポイントは、「資産価値が高そうだから買う」のではなく、「無理なく暮らせる家の中から、将来も価値が残りやすいものを選ぶ」ことです。
「マイホームか賃貸か」で迷ったら、この5つを考えてみてください
- ① 何年くらいその地域に住む予定なのか
- ② 住宅にいくらまでなら無理なく使えるのか
- ③ 20年後・30年後に家族構成がどう変わるのか
- ④ その家を売ることになったら、買い手がいるのか
- ⑤ 住宅以外の資産形成もできる余裕があるのか
この5つを考えるだけでも、「なんとなく家を買う」という状態からかなり抜け出せます。
「結局どっちが得?」への答え
ここまで読んで、「結局、マイホームと賃貸どっちが得なの?」と思っている人もいるかもしれません。改めて答えます。
分かりません。
これが一番誠実な答えだと私は考えています。なぜなら、マイホームの場合、将来の土地・建物の価値を完全に予測することはできないからです。
金利も変わる可能性があります。修繕費も変わります。家族構成も変わります。
そして、10年後、20年後にその家を売ることになるのか、住み続けるのかも分かりません。
つまり、マイホームと賃貸の比較は、実は「未来の不動産価格を予測するゲーム」でもあります。
ただし「リセールの高い家」を選べるならマイホームは強い
ここは重要です。マイホームがすべて損というわけではありません。
むしろ、将来的にも需要が見込める土地に、長く使える住宅を建てることができれば、マイホームには大きなメリットがあります。
例えば、
- 生活利便性の高い立地
- 将来的にも住宅需要が見込めるエリア
- 災害リスクを考慮した土地
- 適切な住宅性能
- 維持管理しやすい建物
- 将来の家族構成にも対応できる間取り
こうした条件を満たす住宅であれば、住みながら資産としての価値を維持できる可能性があります。
逆に、「安いから」「大きな家に住みたいから」という理由だけで予算を大きく超えた住宅を購入するのはおすすめしません。
「得か損か」は将来の価値次第で誰にも断言できません。でも“いくらまでなら無理なく住み続けられるか”は今すぐ具体化できます。複数社に資金計画を作ってもらえば、賃貸と比べる判断材料にもなります。無料・数分でOK。
無料で複数社の資金計画・見積りを取り寄せる(タウンライフ家づくり)
※入力は数分・無料。営業が不安な方は要望欄に連絡方法の希望を記入できます。
まとめ|「得か損か」より「無理なく住み続けられるか」を考える
マイホームと賃貸、どちらが得なのか。答えは、条件によって変わります。
マイホームには、土地・建物という資産が残る可能性があります。一方で、住宅ローン、固定資産税、保険、修繕費などの負担があります。
賃貸は住み替えやすく、住宅の維持管理を自分で抱える必要が少ない一方、家賃を支払い続けても基本的に住宅資産は残りません。
だからこそ、「マイホームが得」「賃貸が得」と一言で決めることはできません。
一級建築士として私が一番伝えたいのは、「家賃や住宅ローンの月額だけで判断しないこと」です。
購入するなら、土地・建物・住宅性能・維持管理・将来の売却まで考える。賃貸なら、将来の家賃負担や老後の住まい、資産形成まで考える。
そして何より、「借りられる金額」ではなく「無理なく返せる金額」で住宅予算を決める。これが、マイホームで後悔しないための基本です。
家は人生で最も大きな買い物のひとつ。「得か損か」だけで決めるのではなく、その家でどんな暮らしをしたいのか、そしてその暮らしを将来まで無理なく続けられるのか。そこまで考えて、マイホームか賃貸かを選んでみてください。
マイホームと賃貸のよくある質問(FAQ)
Q. マイホームと賃貸、結局どっちが得?
条件次第で変わります。特にマイホームは「将来その家がいくらで売れるか」という予測できない変数があるため、どちらが絶対に得とは言えません。月額だけでなく、総額・資産価値・維持費・将来の売却まで含めて考えるのが大切です。
Q. 「家賃はもったいない」は本当?
住宅ローンは元金が減る一方、家賃は資産が残らないのは事実です。ただし返済後の家の価値は保証されないため、「家賃=損」と単純化はできません。手元の資金計画と将来の出口で判断しましょう。
Q. 持ち家は資産になる?
土地・建物は資産ですが「価値が下がらない」わけではありません。立地・住宅性能・メンテのしやすさで”残りやすさ”が変わります。資産として残る可能性のある家を、無理なく買えるかがポイントです。
Q. いくらの家なら無理なく買える?
「借りられる金額」ではなく「家計として無理なく返せる金額」で決めるのが基本です。固定資産税・保険・修繕費・設備交換費に加え、教育費・老後資金まで含めて考えます。
Q. マイホームが向いているのはどんな人?
長く同じ地域に住む・無理なく返済できる・資産価値まで考えて選べる人に向きます。転勤が多い・身軽でいたい・大きなローンを避けたい人は賃貸向きです。
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